子育てに押しつぶされそうになってしまった若い母親からの相談
あるヤングママから泣きながら電話がありました。
1歳5か月と2か月の子供を育てている彼女は泣きながら話はじめた。
毎日ミルクを飲ませ・オムツを替え夜は3時間おきにミルクを飲ませ休む時間がない。
夫は育児を手伝わないので、なぜ自分ばかり子育てをしなければならないのかと悲しくなる。
上の子はおむつでまだおしゃべりも出来ず、自分がが頑張れば頑張るほど気持ちが落ち込んでくる。
夫とは些細なことが重なり大きなケンカにもなってしまう。
夫はハードな仕事で家に帰れるのは夜10時か12時ごろ、朝も早く出かけてしまうのでケンカすると仲直りの時間もない。
出来ちゃった結婚(授かり婚)により年子で子供二人が生まれると夫との意思疎通も上手に出来ないうちに育児に全生活を取られてしまい穏やかな気持ちで育児が出来ないという。
実家の母親は育児は大変な事だからメソメソしていてはだめだと咤激励されてしまい思うように相談ができないでいた。
「どこにも助けを求めるところがないのです」と泣き出してしまう。
初めは来談カウンセリングを希望していたのですが、現状を考えると子供を置いて来談に来ていただくことも難しいと考え電話カウンセリングとしました。
ヤングママは一人で昼夜、二人の子供の育児で孤軍奮闘しているので心身が疲れて悲しくなり、相談できる人がいないため孤独とストレスで心が不安定な状態にありました。
カウンセラーとして彼女の話を聞くことが出来ますが具体的な子育ての状況を改善するため、区役所の育児支援に連絡することをアドバイスしたのですが、そこまで時間的に余裕がないようでした。
そこで私が下調べをしたら、ご本人さんからの申し出があれば支援できます、との回答を得ることが出来ましたで。
私はホッとして彼女にその旨を伝えました。
夫が突然、黙って家を出て行ってしまった
翌日、再び彼女から電話カウンセリングの依頼が入り電話をかけてみると彼女は泣いていました。
いわく、夫が荷作りして家を出ていってしまった、と言うのです。
理由は昨夜、夫とケンカした際に彼女が逆上して夫に当たり散らしたことにある、と言うのです。
翌朝、夫は黙って家を出ていったことが彼女にはすごくショックだったのでしょう。
もう帰らなかったらと思うといたたまれなかったのでしょう。
電話カウンセリングではなくどうしても来て欲しいと懇願するので、家が近かったため訪問カウンセリングを行いました。(※通常、訪問カウンセリングは行っておりません。)
上の子はいつも親のケンカを見ているのか他人が来ても静かにしていてお母さんの表情をちらちら見ている姿から不安があることを察した私はその子をそっと抱き寄せました。
お母さんも今までの気持ちを話ながら怒りの感情がコントロールできなくなってしまったことを後悔し夫に申し訳ないことをしてしまったと話す。
何度も夫にラインを送っているが返事が来ない事を泣いてましたが、子供がいるのに無責任な事はしないから安心して何通も自分の気持ちをラインに書いて送るようにアドバイスしました。
自分の話をカウンセラーにすることで彼女自身の中で心の整理がつきはじめ、感情が安定して来たのでカウンセリングを終了し私はおいとましました。
翌日、彼女は子育て支援に行って色々と話をしてきたようで母親の力強さも出てきたと思いました。
その後、電話カウンセリングでは、夫から返信があったとうれし涙を流していましたことが印象的でした。
夫に謝ったら旦那さんは快く許してくれたとうれしいそうに話をしていました。
夫は頭を冷静にするために2日間、家を留守にさせてくれと言ったことをと話しました。
旦那さんには父親として自責の念があったのかもしれません。
これからは夫との心の距離も少しずつ近くなるでしょう。
夫婦というのは何度もケンカをしながら丁度よい間合いが出来上がってくると思います。
彼女も悲しみの涙から喜びの涙になり夫の帰りを待っています。
誰にも頼ることが出来ず、ママとして子育てに日々追われてしまうことは大きなストレスになってしまうことがあります。
そんな時は誰でもよいので話を聞いてもらうことです。
人間というのはとてもよくできています。
他人に話を聞いてもらうことは、自分の中の心の整理も同時に行うことになるのです。
漠然とした不安が一番のストレスになってしまいます。先の見えない不安は心に大きな闇を落とします。
しかし、話をすることで見えないものが見えるようになってくるのです。
彼女についても同じことがいえると思います。
たくさんの話をすることで状況は好転することでしょう。
素晴らしいママに成長することを願っています。
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