2024年頭に思う

みなさん新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い致します。

心理カウンセリングとまり木の松尾叙子です。

昨年は、心理カウンセリングとまり木に、たくさんの方々からご相談をいただき、ありがとうございました。

悩んでいる方からゆっくりお話を伺い、少しでも元気になれるように一緒に知恵を出し合って参りました。

開業当初から20代・30代・40代・50代・60代と幅広い世代にカウンセリングを行ってまいりましたが、昨年は若い世代が多いように思いました。

 

ご相談内容は多岐にわたっていますが、仕事関係では真面目に自分の時間がオーバーしてもやり続け、ついに燃えつき症状になり、心療内科を受診したり、休職を何回も繰り返し、健康がとりもどせず苦しんでいる方が相談に来ました。

 

日本人は、仕事第一に考え自分の体や家庭の事を後回しする傾向が強いように思います。

多くの方が、人生を楽しむ事が上手に出来ないように思いました。

 

どんどん自分を追い込んで、心身不良になって気が付きます。

忙しすぎると思ったら勇気を出して足を止めて、体が悲鳴を上げていると気ずいて欲しいのです。

 

ある方がいました。

桜の満開の時期で、休職中で家に閉じこもり、誰とも話さず体調が良くならないと言うのです。

 

「1人で家に閉じこもっていては、だめですよ。 もっと体と心を動かしてください」

 

と、アドバイスしました。

その方はアドバイス通り近くの公園の桜を見たり川べりを散歩していたりと体を動かしていた様でした。

次回カウンセリング時に

 

「桜が咲いていてきれいでした。川の堤を散歩していたら、子供が遊んでいて可愛かった。あんなに子供がかわいいと思わなかった」

 

と、話していました。

この方が歩いた道は通勤時に毎日通っていた道でした。

しかし、通勤時には周りを見る余裕もなく、季節の変わりゆく様子も感じず、まっしぐらに会社に急いで行き、帰りは真っ暗になり帰宅していました。

 

人間も自然の中で生きている鳥や草花等と同じなのです。

頭だけでは、生きられないのです。

 

体や心の動きが悪いなと思ったら、足を止めて仕事以外の時間を作ってくだい。

 

好きな音楽を聴いたり・友人とトレッキングに行ったり・近くの公園にぶらぶら散歩したり、自分でやりたい事を探してゆったりと自由な時間を味わいながら脳を休ませてあげてください。

 

その方は、何回かカウンセリングを重ねた結果、ご自身が忙しさで人間らしさを忘れていたと気ずいて自分の心を取戻していきました。

 

不登校の子供から気づかされる

もう一つお話をしたいと思います。

 

共働きをしている主婦から子供の不登校をきっかけで本来の自分を見失っている事に気ずいた話です。

 

その家族は毎日、仕事と子育てをしながら忙しく、一日を過ごしていました。

母親は子どもに「勉強しなさい。あれやった」と命令ばかりしていました。

子供はいつも忙しくしている母親を見ているので、親に気を遣い何も話さなくなり親子の意思疎通が少なくなっていました。

 

ある日突然、子供が不登校になりました。

ご両親は大騒ぎし原因探しを始めます。

そんな時たいていの母親は、

 

「我が家は問題はない」

 

と言います。本当にそうでしょうか?

 

「子供が今悩んでいる事が分かりますか」

 

何か信号を送っていたかもしれないのに、両親が忙しすぎて受け止められてなかった可能性は考えませんでしたか?

 

母親は子どもに原因があると思い、子供にカウンセリングしてくださいと頼みに来ました。

 

「いや お母さんが先に来てください。」

 

と言いました。

 

本当にカウンセリングが必要なのは子供ではなく母親だったからです。

 

お母さんからお話を伺うと、子供が親にどんなに気を使っていたか分かりました。

 

「子供にとって、家庭は安心できる唯一の場所ですよ。そのようになっていましたか」

 

お母さんは、自分のやり方が子供に良くなかったかなと気ずき始めました。

夫婦共働きで忙し過ぎる事が親子を追い詰めている様に思いました。

 

子供に変化を感じたらゆっくり向かい合い親子の会話を持ちましょう。

でも、子供は中学生になると何にもないと親を避けるようになります。

 

小さい頃からお母さん!と何でも話せるようにしているとお母さんとの会話が楽しいと思います。

忙しく時間に追われていると、親も子も心が通じ合わなくなっている事に気がつきません。

 

今からでも親子の会話の時間を設けましょう。

子供の心は、毎日変化しています。

 

親は子供の心の成長を多いに楽しみながら、会話を通して子供が大人になっていく様子を観察してください。

 

子供が自分の心の内を言えるようになる為には、家族との会話です。

これは大人になってからの心の安定に大きく影響していくと思います。

 

二例ばかりあげましたが他の相談内容も、

 

「夫婦との会話不足で行き違いが生じた」

 

と、どこか家族全体にゆとりがなく、対話の時間が無くなっていることが多いように思えます。

 

みんながイライラしているのです。

 

1人で我慢を強いてどんどんお腹の中に不満をため込んでしまうのです。

 

それはいつか不満の塊となって自分を苦しめる事になってしまいます。

 

今年は、安心して話せる人を見つけてみましょう。

 

そして、たわいのない事にも笑えるような気楽な時間を沢山持ちましょう。

 

それには、人と場所が必要です。

 

◆家族では嫌だと思う方へ

とまり木のいやしの場では、安心して自分の失敗や不満を言い合える人と場所があります。

話し合っていくと自分が見えてきて、反省したり、泣き笑いの場になっています。

いやしの場で思い切り話すと家に帰っても胸がすっきりしていると言っています。

 

感情のため込みは、心や体にも良くありません。

 

我慢で腹ふくるる思いをしている方お待ちしています。

空の鳥たちはその日暮らしでも楽しげに朝早くからさえずっています。

 

今年は辰年、元旦早々に能登半島が大地震に見まわれどんな思いで過ごされているかと思うと胸が痛みます。

壊れかけた自分の家から食料を持ち寄って皆でおにぎりや汁物を作って避難してきた被災者。

同士の助け合いで、太い絆が出来上がり人間の力のすごさを見せつけられました。

誰を恨むでなく皆さんの助け合いが生きる力を強めている姿に何度も感動しました。

早い復興と被災者の健康をお祈りいたします。

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